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ウクライナ美女、紹介します!~結婚相談所をめぐるトラブル

「ウクライナ美女と結婚できます!」
このふれこみに微動だにせず、「いや、ボクは東洋美人や南部美人の方がいいナ」などとのたまう御仁は、相当の呑兵衛さんですね。いや冗談はともかく、今日はウクライナ女性を紹介するというA結婚相談所と、そこに3000万円もの大金を払ってしまったBさんのお話です。

すでに存在しないようですが、当時のA結婚相談所のウェブサイトには、次のような記載があったそうです。
○ 入会金 10万円
○ 会費
ゴールドコース(30歳未満の方) 20万円(2年分)
プラチナコース(30歳以上の方) 40万円(2年分)
ダイヤモンドコース 300万円(成功するまで無期限)
○ 成婚料
ゴールドコース、プラチナコースの成婚料  80万円
VIPスペシャルコースの成婚料  お問い合わせください。
○ ツアー料金
ロマンスツアー キエフ滞在  お見積もりさせていただきます。
キエフ滞在 2週間パック  お見積もりさせていただきます。
キエフ滞在 1か月パック  お見積もりさせていただきます。

Bさんは、春の穏やかな時期、ウクライナに渡航し数名の女性とお見合いをしましたが、結婚に至りませんでした。
夏に二度目の渡航をして、やはり女性とお見合いをしたところ、Dさんと出会いました。結婚相談所は「それでは、早速結婚式を行いましょう」ということで、現地で結婚式をしたのですが、指輪の交換もなく、結婚式には結婚相談所の関係者数名が参加しただけだったそうです。
何はともあれBさんは麗しきDさんを伴って日本に帰国しましたが、同居を始めた途端、Dさんは「両親が結婚に反対している」、「ウクライナに許嫁がいる」などと言いだし、体調不良を理由に部屋に引きこもってしまい、ついに祖国に帰ってしまいました。
めげないBさんは三度目の渡航をし、数名の女性とお見合いをしましたが、結婚には至らず。ここで、BさんはVIPスペシャルコースを試みる決意を固め、会員資格取得費用及び経費を支払ったのですが、これが驚くなかれ2380万円でした。
四度目の渡航時にBさんはEさんと出会います。結婚相談所は「それでは、早速結婚式を行いましょう」とばかりに現地で結婚式を催しました。今度は結婚相談所の関係者だけでなくEさんの親族数名も参列しましたが、後日、その「親族」は偽物だったことが判明しました。
Bさんは麗しきEさんを連れて帰国しましたが、Eさんは来日するなり、「私はあなたをだましていた」、「嘘をついていました」と告白し、さっさとウクライナに帰ってしまいました。
振り返ってみると、Bさんは3000万円を超える大金を支払っていたのでした。

怒り心頭のBさんはA結婚相談所に返金を求めますが、結婚相談所は「2380万円なんて受け取っていない」、「入会金以外の経費は現地のF社宛に支払ったのであって、うちは関係ない」、「結婚式は実際にやったのだから返金できない」などと反論。
争点はいろいろありましたが、Bさんにとって幸いしたのは、この結婚相談所との契約には「特定商取引に関する法律」が適用され、顧客は契約内容を示した書面を受け取ってから8日以内に解除できるものだったこと(クーリングオフ)。そして、A結婚相談所は(ま○けにも)その書面を交付していなかったことから、Bさんはいつまでも解除できたことでした。裁判所はBさんの主張を概ね認める判決を言い渡しました(東京地方裁判所平成30年11月14日判決。なお事実関係は簡略化し、若干脚色してあります)。
ちなみに、冒頭の東洋美人も南部美人も日本の誇る銘酒。わが身にはそちらの方が似合ってますなぁ・・・。